「登録販売者の試験ってカンタンって聞いたけど本当?」
「職場でパートの資格者もいるけど、試験は難しいのかな?」
「店長からドラッグストアで仕事するなら取って言われたけど自信がないなぁ」
この記事では登録販売者の試験の難易度について解説をしていきます。
先に結論を言ってしまうと、登録販売者は運転免許証しかもっていないあなたでも合格可能です。
まずはここ数年の実施状況を見てみましょう。
この記事を書いた人

ドラッグストア勤務。現役の登録販売者であり、
店長でもあります。
今回は試験の難易度について解説していきます。
令和3年(2021年度)の合格率は49.3%(全国平均)。
平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | |
受験者数(人) | 61,126 | 65,500 | 65,288 | 59,959 | 61,076 |
合格者数(人) | 26,606 | 27,022 | 28,328 | 21,953 | 30,082 |
合格率 | 43.5% | 41.3% | 43.4% | 41.5% | 49.3% |
令和3年(2021年度)は、全国で61,076人が受験し、30,082人が合格しました。
約3万人の方が新たに登録販売者になられました。
過去5年間で最大の合格者数です。
合格率でいうと49.3%。約半数の方が合格していますね。
全国平均すると4割以上をキープしています。
コロナ渦で一時受験者数が落ちましたが、また6万人台まで戻ってきました。
各県ごとの合格率は以下のリンクよりご確認下さい。
引用元 一般社団法人 日本薬業センター調べ
また過去の受講者の状況を知りたい方は、厚生労働省のHPよりご確認下さい。
厚生労働省HP
各都道県府県単位の合格率
登録販売者の試験は、都道府県によって異なります。
ですから合格率を他県と比較をしてもあまり意味がないので、
自分の受ける都道府県のHPを見て傾向をつかむ方が良いでしょう。
ちなみに2021年のベストが「山口県の68,8%」で、ワーストが「佐賀県34,2%」と2倍以上の格差があります。
ただし各県ともに合格率の変動が大きいです。
「そうだ山口県へ行こう」という単純な選択は危険ですね。
では合格のための基準を見ていきましょう。
合格ラインはどうやって決まる?
登録販売者の試験は全部で120問。全体の7割以上正解を取る必要があります。
また全体の得点だけでなく、各項目で3割5分~4割(地域により異なる)の足切りがあります。
極端に苦手な分野を作ってしまうと、全体が7割以上得点しても不合格とされる。
後で詳しくご紹介しますが、5科目でバランスよく得点することが合格のコツになります。
次は他の医療系資格と比べて何が取りやすいのか?
この記事の主題についてご説明します。
「医療系の資格の中では取りやすい」その理由とは?


登録販売者の資格が取りやすい理由は、2015年の試験から受験資格が撤廃されたから。
年齢制限ももちろんありません。
薬剤師が薬学部に6年間も通ってようやく試験を受けることが出来ますし、資格のない社会人が仕事を辞めて今から大学に入りなおすとか現実的ではないですよね。お金もかかります。
そもそも薬学部なんて受からないという人も多いはず。
介護では介護福祉士という国家資格がありますが、こちらは実務経験がないと受験すら出来ません。
そういった意味で、受験資格がない登録販売者は履歴書に運転免許証しか書くことが出来ない社会人におすすめの、取りやすい資格ということがお分かり頂けたと思います。
ただし医療事務に関しては複数の種類の資格がありますが、「調剤事務管理士」などは受験期間も平均3か月程度で、合格率も50%前後です。登録販売者より難易度が低い資格といえます。
では試験そのものについて、「勉強が心配だな」という方のために深堀してご説明します。
登録販売者は文系・高卒・忙しい主婦でも合格できる
登録販売者は一般医薬品(店頭で売っている医薬品)の販売できる資格です。


ドラッグストアなど未経験の方は、どんな問題がでるのか気になるところですね。
「化学式とかそんなの出たらわからないよ」という方、ご安心下さい。
化学式も計算式も、六角形のベンゼン環も出てきません。
基本は中学校の卒業程度の国語力があれば、テキストを読んで理解できます。
カンタンいえば一般の医薬品を買ったときについてくる、クスリの説明書いわゆる「添付文書」がありますよね。
その「添付文書の読み方を勉強するもの」と思ってもらえばイメージしやすいかと思います。
どうですかね。それならいけそうでしょ。
一般の方は添付文書を見ても正確には理解できませんし、他のクスリのとの比較も出来ません。
その理解を手助けするのが、登録販売者の仕事です。
また自分や家族のクスリ選びが出来るようになるので、実用性がとても高い資格でもあります。
次は登録販売者のデメリットについてご紹介します。
唯一の短所は年1回の試験回数
では登録販売者の試験を受けるデメリットについて。
唯一といっていい短所は、「試験が年に1回しかない」ことです。
医療事務などの資格は何種類かありますが、たいてい年に複数回の試験月があります。
一回落ちると1年越しになってしまうのがつらいところ。
ですから基本は一発合格を目指して取り組みます。
ではいよいよ試験の内容についてご説明します。
試験の内容
登録販売者の試験範囲と問題の配分がこちらになります。
前半120分で休憩を挟んで、午後120分と長丁場です。
1章の「医薬品に共通する特性と基本的な知識」はわりと常識問題なので、
あまり時間をかけない方がいいです。
2章の「人体の働きと医薬品」から本腰を入れて勉強するのが効率のよいテスト対策かな。
3章の「主な医薬品とその作用」から一気にカタカナの成分名と、漢方薬とか覚えにくいものが増えるのでここで挫折する人が多いとこです。
ただ実務では一番大事なところです。
4章・5章は法律や制度のお話なので正直あまり楽しくありません。
試験項目 | 出題数 | 配分時間 |
医薬品に共通する特性と 基本的な知識 | 20 | 40分 |
人体の働きと医薬品 | 20 | 40分 |
主な医薬品とその作用 | 40 | 80分 |
薬事関連法規・制度 | 20 | 40分 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20 | 40分 |
合計 | 120 | 240分 |
問題はすべて「マークシート方式」で実施されます。
100点をとらなくていいと割り切って解答をすすめていくのが合格のコツになります。
一発合格への道
登録販売者の試験は、地域によって時期が異なります。
はやいところで8月、一番おそい県で12月に実施されいずれも年1回です。
一発合格をしないと、また来年になってしまうので勉強時間の確保が大事です。
一般的には合格まで400時間の勉強時間が必要とされています。
自分の生活のなかでどのくらい時間がとれるのが、本試験の日程から逆算して始めましょう。
また勉強のスタイルも人によって違うでしょう。
- テキストだけ買って完全独学派
- 通信講座を利用してサポートを受けながら進める
ここからはそれぞれにおすすめの教材をご紹介しておきます。
独学で勉強したい人へ
自分で独学で学習することに抵抗がない方や、自分のペースで勉強したい。
テキストさえあれば十分という方に、独学におススメの学習本をご紹介しています。
すでにドラッグストアなどにお勤めで、身近に教えてもらえる先輩がいるのであれば
独学で合格することは十分可能です。
たださすがにテキスト1冊ではきびしいです。(地域や年度によって運もありますが)
テキスト・過去問・ハンディタイプの3つくらいは準備した方がいいでしょう。


独学だと自信がない方は、通信講座を受講するといいでしょう。
通信講座の強制力が必要な人へ
登録販売者の試験勉強は、最短でも3か月。
通常だと4~6か月が標準の学習期間とされています。
「仕事や家事をやりながら半年も一人で勉強できるかな?」
「前回独学で挑戦したけど失敗した・・・」
そんな方には通信講座の受講がおススメです。
「お金も払ったし、最後までがんばるか」という強制力は絶大です。
またメールでの質問サポートが受講者のたすけになります。
勉強していくとわからないことが出てきますからね。
「でも通信講座ってたくさんあってどれがいいの?」
そんな講座選びにまよっている人へ。
通信講座の中で唯一合格率を発表している「三幸医療カレッジ」をご紹介しておきます。
受講者の8割以上の合格実績のある講座です。
給付金制度を利用すれば、受講料の2割は戻ってきます。
詳細はこちらの関連記事でご確認下さい。


もうひとつのおススメがヒューマンアカデミー「たのまな」の登録販売者合格講座です。
サポート体制が手厚いのと、趣味や実用講座などたくさんの講座あるので、他の講座を受講する際に受講歴のある方だと割引制度などがあります。
女性向けの実用講座なども多く、趣味がたくさんある人にはおススメできます。


まとめ
今回は登録販売者の試験の難易度についてご説明しました。
この難易度は試験の「むずかしさ」だけではなく、「受験資格まで考えた取りやすさ」でもあります。
受験資格がないことは、未経験からでも取りやすい資格であると言えます。
とくに今まで資格というものを取ってこなかったという方や、パソコンスキルがないので事務作業はむずかしいなという方にはうってつけの資格と言えます。
実際に私の職場のまわりにいる「登録販売者」もそのような人が多いです。
今回の記事がこれから資格取得をめざす方の後おしになれば幸いです。
ぜひ初回の方は一発合格を、
再チャレンジのかたは、次回こそ合格をめざしてがんばって下さい。
また講座の資料請求は無料なので、早めに資料だけは取り寄せておきましょう。
\ 三幸医療カレッジ/
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